LCL

LCLとは、海上輸送の混載便のことです。
Less Than Container Loadの略で、コンテナの一部のスペースを借りて貨物を輸送する方法のことを指します。
コンテナ1本分に満たない貨物を輸送する場合に、他の発送元の荷物と混載してコンテナのスペースをシェアすることで小口の貨物を輸送することができます。


/LCLの特徴/
海上輸送の混載便であるLCLの特徴を3つご紹介します。

①他の荷物と混載
LCLは、複数の発送者で1台のコンテナをシェアすることになります。
そのため、コンテナ1台を埋められない大きさ・量の貨物を輸送したいときに、LCLは多く使われます。

②CFSに集められる
LCLの場合、貨物は直接コンテナヤード(コンテナ船の積荷をする場所)に運ばれません。

他の発送元の貨物と混載するため、CFSという貨物を混載するために一時的に置いておく倉庫に集められてからまとめてコンテナヤードに運ばれます。
CFSを経由するため、FCLよりも輸送過程が多くなります。


③輸送貨物に制限がある
LCLは他の発送者とコンテナをシェアするため、輸送貨物に対して制限があります。
臭いの強い貨物や冷蔵などの温度管理が必要な貨物など、輸送時に他の貨物へ影響を与える可能性があるものはLCL適応外になることが多いです。


/LCLのメリット/
小口貨物の輸送の場合はメリットが多いため、LCLのほぼ一択になります。

メリット①小さい貨物を運送できる
コンテナを1台まるまるレンタルしないLCLは、少ない量の貨物を運送できるのがメリットです。
メリット②低コスト
1つのコンテナを他の発送者と割り勘するかたちになるため、低コストで貨物を輸送できます。


/LCLのデメリット/
少量の貨物でも安価に輸送できるLCLですが、メリットに比例して多少のデメリットも伴います。

「貨物の性質によっては運べない」
要冷蔵・要冷凍など特別なケアが必要な貨物は、LCLで運べない可能性があります。


「配送の時間が必要なため、締め切りが少し早い。」
一緒に運送する他の発送元の貨物を集約する倉庫、CFSを経由するため、直接コンテナヤード(荷積港)へ送られるFCLより書類や貨物の締め切りが

2〜3日早くなります。

「貨物ダメージが大きい」
LCLは発送地、受取地の両方においてCFSで荷物が仮置きされるため、FCLに比べて積込みや積降ろしの作業回数が多くなります。
そのため必然的に貨物へのダメージの可能性が高くなるのです。
また他の発送元と1つのコンテナに混載されるLCLは、一緒に運ばれる貨物のサイズや重さによっては輸送中に衝撃が加わることもあります。


「紛失することも」
1台まるまるコンテナを借りるFCLは、輸送過程の途中で他者からコンテナを開けられることはないため、紛失の可能性はありません。
しかしLCLは積荷・積み降ろしの作業数が多いので、他の貨物と混載するFCLよりLCLの方が貨物の紛失のリスクが高くなります。

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